長野県佐久市とは、四方を山に囲まれた高原にあり、千曲川が中央を流れる長野県東部の都市です。全国トップクラスの日照時間、日本に2つしかない星形の城、健康長寿を願う「ぴんころ地蔵」など、個性豊かな魅力が詰まっているのが最大の特徴です。

「佐久って、軽井沢の近くにある新幹線の駅があるところ」——そんなイメージだけで終わらせてしまうのはもったいない街です。今回は、自然・歴史・グルメ・暮らしやすさという切り口から、佐久市の魅力を改めてまとめてみました。

目次

自然・気候|山に囲まれた「晴れのまち」

佐久市は、浅間山・八ヶ岳・蓼科山・荒船山という雄大な山並みに囲まれた高原の町で、市の中央を千曲川が流れています。

年間日照時間は2,200時間以上で、全国平均より年間約452時間長い(2020〜2024年の5年平均)、全国トップクラスの「晴れのまち」です。2020〜2024年の5年間、毎年2,200時間を超える日照時間を記録しています。

年佐久市の年間日照時間全国平均
2020年2,428.9時間1,959.7時間
2021年2,244.9時間1,892.1時間
2022年2,543.1時間1,984.4時間
2023年2,289.0時間1,870.0時間
2024年2,343.2時間1,882.4時間

出典:佐久市の日照時間は全国トップクラスです!|佐久市ホームページ

内陸性気候なので、四季の変化がはっきりしているのも佐久市の特徴です。冬は太平洋側の気候に近く積雪が少なく、30cmを超える雪は年1〜2回程度とされています。

出典:佐久は晴天率が高く観光に最適!気候や気温は?季節のおすすめ観光情報も|プラザ佐久

歴史・文化財|日本に2つしかない五稜郭と、中山道の宿場町

佐久市田口にある「龍岡城五稜郭」は、日本に2つしかない星形城郭のひとつです(もう一つは函館)。田野口藩主・松平乗謨(まつだいら のりかた)が、1864年(元治元年)に着工し、1867年(慶応3年)に竣工させた、本州唯一の五稜郭です。

出典:国史跡 龍岡城跡|佐久市ホームページ

空から見るとはっきり星形とわかる城郭は全国的にも珍しく、大砲や鉄砲で攻撃されても死角ができにくい「稜堡式」という西洋生まれの築城デザインが採用されています。

もうひとつ、佐久市の歴史を語るうえで欠かせないのが中山道の宿場町です。岩村田宿・塩名田宿・八幡宿・望月宿の4つの宿場が市内にあり(小田井宿は隣接する北佐久郡御代田町にあり、佐久市内ではありません)、これに加えて「間の宿(あいのしゅく)」と呼ばれる休憩集落の茂田井も市内に残っています。「間の宿」は正式な宿場(本陣・問屋場を持つ宿駅)ではなく、宿場と宿場の間にできた休憩用の集落を指す呼び名です。中でも望月宿に残る旅籠「大和屋」(真山家住宅)は、国の重要文化財に指定されています。

出典:真山家|佐久市ホームページ

健康長寿のまち|「ぴんころ地蔵」が象徴する願い

「ぴんぴん元気で、ころりと大往生」——そんな願いを込めて2003年に建立されたのが「ぴんころ地蔵」です。佐久市野沢の成田山薬師寺参道に立ち、地元「のざわ商店街」によって建てられました。

出典:ぴんころ地蔵|佐久市ホームページ

健康長寿や子どもの健やかな成長を願う参拝客が訪れる、佐久を語るうえで欠かせないシンボルです。参道では、毎月第2土曜日に「のざわ山門市」も開かれていて、旬の野菜や特産品が並びます。

出典:のざわ山門市|のざわ商店街振興組合(ぴんころ会)

グルメ・特産品|佐久鯉、安養寺らーめん、千曲川ワインバレー

佐久市の名物といえば、まず「佐久鯉」です。江戸時代から続く名産で、2008年(平成20年)には特許庁の地域団体商標登録も受けました。鯉こくやうま煮といった濃いめの味付けが地元流の食べ方です。

出典:佐久鯉|佐久市ホームページ

もうひとつのご当地グルメが「安養寺らーめん」。信州味噌の原点といわれる「安養寺みそ」を使ったラーメンで、味噌だれに安養寺みそを80%以上使うことが唯一の条件です。

出典:安養寺ら~めんとは|信州佐久 安養寺ら~めん公式サイト

食文化を語るうえで外せないのが「千曲川ワインバレー」です。東信地方8市町村にまたがるワイン産地で、佐久市は2021年(令和3年)の変更認定により新たに加わりました。標高が高く日照時間も長い佐久市の気候が、良質なワイン用ぶどうの栽培を後押ししています。

出典:千曲川ワインバレー(東地区)特区について|佐久市ホームページ

景観スポット|コスモス街道と平尾山公園

佐久市には、四季ごとに違う顔を見せる景観スポットもあります。

「コスモス街道」は、佐久市から群馬県境へと続く国道254号沿い約9kmにわたって広がるコスモス畑です。市花でもあるコスモスを、地元住民が大切に育てている景観で、毎年9月に見頃を迎えます。

出典:コスモス街道|佐久市観光ナビ

佐久市下平尾にある「平尾山公園(佐久平ハイウェイオアシス「パラダ」)」は、高速道路から直接アクセスできるハイウェイオアシスとして全国で3番目に整備された都市公園で、1994年(平成6年)10月に開園しました。標高1,155mとされる山頂からは、佐久平や周囲の山々を見渡せる眺望が楽しめます。

出典:平尾山公園(佐久平ハイウェイオアシス「パラダ」)|佐久市ホームページ

スポーツ|駅伝の名門・佐久長聖高等学校

佐久市のスポーツを語るうえで欠かせないのが、佐久長聖高等学校です。全国高校駅伝の強豪校として知られ、2024年12月22日の第75回全国高等学校駅伝競走大会では2年連続4回目の優勝を果たしました。

出典:駅伝部 全国高校駅伝で連覇達成!!|佐久長聖中学・高等学校

卒業生には、東京2020オリンピックの男子マラソンで6位入賞した大迫傑(おおさこ すぐる)選手もいます。

出典:大迫 傑:東京2020オリンピック|日本陸上競技連盟公式サイト

Q&A:佐久市は移住先としてどれくらい人気があるの?

佐久市は、北陸新幹線・佐久平駅から東京まで最速72分というアクセスの良さが魅力のひとつです。

出典:佐久平駅から東京駅までの新幹線(あさま)の料金・時間・時刻表|駅探

長野県の「毎月人口異動調査」によると、佐久市は2024年・2025年の2年続けて、社会増加数(転入から転出を差し引いた人数)が県内の市町村で最も多くなりました(2024年は503人、2025年は439人)。

出典:毎月人口異動調査に基づく2025年中の長野県の年間人口増減数(PDF)|長野県、同2024年(PDF)|長野県

移住者向けには「佐久市リモートワーカー等新幹線通勤補助金」という支援制度もあり、新幹線通勤費(定期券は除く)の補助対象経費の2分の1以内、1か月あたり2万円を限度に、認定から24か月間(2年間)補助が受けられます。対象は転入日に50歳未満であることなど、複数の条件を満たす必要があります。制度の詳細・最新の条件は佐久市公式サイトで必ず確認してください。

出典:令和8年度 佐久市リモートワーカー等新幹線通勤補助金|佐久市ホームページ

まとめ

  • 四方を山に囲まれ、年間日照時間全国トップクラスの「晴れのまち」
  • 日本に2つしかない星形の城「龍岡城五稜郭」と、中山道4つの宿場町+間の宿が残る歴史のまち
  • 健康長寿を願う「ぴんころ地蔵」が佐久を象徴するシンボル
  • 佐久鯉・安養寺らーめん・千曲川ワインバレーなど、食の魅力も豊富
  • コスモス街道・平尾山公園など、四季を感じられる景観スポットも充実
  • 駅伝の名門・佐久長聖高等学校があり、移住先としても勢いがある

年間2,200時間を超える日照時間、1864年に着工された五稜郭、2003年建立のぴんころ地蔵——数字や年号で見ても、佐久市には語れることがたくさんあります。晴れの日の多さ、歴史の重み、健康長寿への願い、そして新しい移住先としての勢いが同居しているのが、佐久市という街の面白さです。

情報確認日:2026年9月16日

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