スタッドレスタイヤの交換時期とは、夏タイヤの得意な温度域と冬タイヤの得意な温度域が入れ替わる「平均気温7℃」を目安に、履き替えるタイミングのことです。佐久エリアでは、気象庁の観測データで見るとこの目安ラインを11月にはすでに下回るのが最大の特徴です(小諸エリアも気候条件が近いため、目安として参考にできます)。
「そろそろ替えなきゃ…でも、まだ早いかな?」
佐久・小諸で暮らしていると、毎年この時期に同じことを考えます。11月に入ってもポカポカ晴れる日があるかと思えば、朝の冷え込みで車のフロントガラスが真っ白になっている日もある。「いつ替えるのが正解なのか」、意外とはっきり分からないまま毎年なんとなくのタイミングで交換している人も多いのではないでしょうか。
今回は、全国共通の交換目安と、佐久エリアの実際の気温データを照らし合わせながら、「じゃあ大体いつ頃を目安にすればいいか」を整理してみます。
スタッドレスタイヤの交換時期、全国共通の目安は「気温7℃」
タイヤメーカーや業界団体が交換の目安としているのが「平均気温7℃」というラインです。
夏タイヤのゴムは気温7℃を下回るとだんだん硬くなり、グリップ力が落ちていきます。逆にスタッドレスタイヤのゴムは、もともと低温でも硬くなりにくいよう作られているぶん、暖かい時期に履き続けると必要以上に柔らかくなって摩耗が早まります。つまり7℃は「夏タイヤと冬タイヤの得意分野が入れ替わる境界線」というわけです。
天気予報で最低気温が氷点下になる日が増え、平均気温が安定して7℃を下回るようになったら、交換を検討するサインです。
実際、タイヤの違いでどれくらい差が出るのかを示すデータもあります。JAFのテストでは、圧雪路でのノーマルタイヤの制動距離はスタッドレスタイヤの約1.7倍、凍った路面(氷盤路)ではチェーン装着時の約1.8倍という結果が出ています。「まだ大丈夫だろう」と交換を先延ばしにする分だけ、いざという時のブレーキの効きに差が出るということです。
出典:走れても止まれない、雪道のノーマルタイヤ(JAFユーザーテスト)|JAF
※2017年2月実施、時速40kmからの急ブレーキ・ABS作動時・新品タイヤで平均3回計測。
佐久エリアの気温データで見ると、いつ頃が目安?
佐久エリアの目安としては、11月に入ったら交換を意識し始め、遅くとも11月中には履き替えを済ませておくというのが、気温データから見た一つの判断材料になりそうです。
気象庁の佐久地域気象観測所の平年値(1991〜2020年の30年平均)を見ると、次のようになっています。
| 月 | 平均気温 | 日最高気温(平均) | 日最低気温(平均) |
|---|---|---|---|
| 11月 | 6.5℃ | 13.4℃ | 0.8℃ |
| 12月 | 1.1℃ | 7.4℃ | -4.4℃ |
表の通り、佐久エリアは11月の時点ですでに7℃ラインを下回っています。12月に入るとさらに冷え込みが強まり、雪国仕様の装備が欠かせなくなります。
小諸エリアの正式な気温平年値は見つからなかったため、この記事では近接する佐久のデータを参考値として使っています。標高で見ると佐久市街地・小諸市街地はほぼ同程度のため、気温の傾向も近いと考えられます。
出典:長野県佐久市の標高はどれくらい?暮らしと気候の体感を解説詳しく!、小諸市の標高|海抜|標高海抜ナビ
※佐久市街地は約700〜800m、小諸市街地は約679m。
初雪についても、佐久・小諸単独の観測データは公開されていません。参考として、長野地方気象台(長野市)の平年値では「雪の初日」(雪を観測した最初の日)は11月18日です。長野市より佐久・小諸の方が標高が高いぶん、実際にはこれより早く雪を観測する可能性が考えられます。
※長野市の市街地標高は330〜400m程度、佐久・小諸の市街地は680〜800m程度で、300m以上の差がある。
佐久・小諸で気をつけたいポイント
この地域で暮らしていて、雪で交通が麻痺するような大きな影響を受けた経験は数えるほどしかありません。ただ、これまで少なかったからといって、この先もそうとは言い切れません。「今年もたぶん大丈夫だろう」と油断せず、早めに履き替えておくことを強くおすすめします。
雪が降らなくても、路面凍結のリスクは別問題です。上の気温データの通り、11月の朝晩はすでに氷点下に近づく日があります。「雪は降っていないから大丈夫」とは言い切れません。
JAFによると、次のような場所は特に凍結に注意が必要です。
- 橋の上・陸橋・トンネルの出入り口付近:風通しがよく、周りより気温が下がりやすいため
- 市街地の交差点:ブレーキと発進が繰り返される停止線付近は踏み固められて「圧雪ツルツル路面」になりやすく、見た目以上に滑る
- ブラックアイスバーン:日中溶けた雪や水分が夜間に凍ったもの。濡れているだけに見えて、実は凍結していることもある
出典:知っておきたい雪道・凍結路の危険ポイントはどこですか?|JAF
これらは全国共通の一般的な注意点ですが、実際に佐久・小諸エリアで暮らしていると、地元でよく知られている「凍りやすい場所」もあります。平原交差点周辺、小諸から軽井沢方面へ抜ける国道18号バイパス、浅間サンラインの朝方などは、日陰になりやすく、地元のドライバーの間でも「あそこは凍る」とよく言われる要注意ポイントです。公式な事故統計ではなく、この地域で暮らす中での実感ですが、早朝や夜間にこれらの道路を通る予定があるなら、早めにスタッドレスタイヤへ交換しておくことを検討してください。凍った路面での急ブレーキ・急ハンドルは大変危険です。
タイヤ交換の予約は早めがおすすめ
タイヤ交換は全国的に10月〜11月が需要のピークで、11〜12月に入ると予約が埋まりやすくなります。業界のコラムでは「9〜10月の早めのうちに予約を入れておく」ことが繰り返しすすめられており、早めに動けば希望の日時を確保しやすく、在庫にも余裕があります。佐久・小諸エリアでも同じ傾向は起きやすいと考えられるため、10月中には予約を済ませておくのが安心です。
出典:スタッドレスタイヤの予約はいつする?早めに予約を入れるメリット|タイヤ流通センター
佐久・小諸エリアには、タイヤ館をはじめカー用品店や地元の整備工場など、タイヤ交換ができるお店がいくつもあります。行きつけのお店があればそこへ、なければ早めに近くのお店に問い合わせて、予約状況や工賃を確認しておくと安心です。
Q&A:スタッドレスタイヤの交換時期でよくある疑問
Q. 雪が降っていなくても、11月中に交換した方がいい?
はい。佐久エリアは11月時点ですでに平均気温6.5℃と「7℃ライン」を下回っており、雪の有無に関わらず路面凍結のリスクがあります(前述の凍結しやすい場所も参照)。
Q. 小諸でも佐久と同じ時期に交換していい?
小諸単独の気温データはありませんが、標高がほぼ同程度のため気温の傾向も近いと考えられます(詳しくは本文を参照)。参考値にはなりますが、佐久と同じく11月中の交換を目安にしておくと安心です。
まとめ
- 全国共通の目安は「平均気温7℃」を下回ったタイミング
- 佐久・小諸エリアの目安は11月中の交換(詳しくは本文を参照)
- 12月に入るとさらに冷え込みが強まり、本格的な冬モードに
- JAFのテストでは、雪道でのノーマルタイヤの制動距離はスタッドレスタイヤの約1.7倍。交換の先延ばしはブレーキの効きに直結する
- 雪が降っていなくても、朝晩の路面凍結には注意。特に平原交差点周辺・国道18号バイパス・浅間サンラインは地元でも知られた要注意ポイント
- この地域で雪により交通が麻痺した経験は多くないが、この先もそうとは限らないため、油断せず早めの準備を
- タイヤ交換の予約は10〜11月がピーク。9〜10月のうちに済ませておくと安心
- 交換のタイミングに迷ったら、地元のタイヤ店に早めに相談を