ハザードマップとは、洪水・土砂災害・地震・火山などの災害が起きたときに被害が及ぶおそれのある範囲や、避難場所をまとめた地図のことです。国や自治体が作成・公表しており、住所を調べるだけで自分の家がどんなリスクを抱えているかを事前に知ることができます。

「うちのあたりって、大雨のときは大丈夫なのかな」「浅間山が噴火したらどうなるんだろう」——3人の子どもを育てながらこの地域で暮らしていると、ふとそんなことが気になる瞬間がある。今回はその気になる気持ちのまま、小諸市・佐久市の公式ハザードマップを実際に一つずつ開いて確かめてみた。探し方・見方をまとめておく。

目次

ハザードマップ、実はスマホで住所を入れるだけで見られる

まず知っておきたいのが、国土交通省が運営する「重ねるハザードマップ」。会員登録なしで誰でも無料で使えて、住所を入力するだけで洪水・土砂災害・津波などのリスクを地図の上に重ねて確認できる。

使い方はシンプルで、次の3ステップ。

  1. 「重ねるハザードマップ」のサイトを開く
  2. 検索窓に自宅や気になる場所の住所を入力する
  3. 見たい災害(洪水・土砂災害・道路防災情報など)にチェックを入れて地図に重ねる

もう一つ、各市町村が作った公式ハザードマップへのリンク集になっているのが「わがまちハザードマップ」。小諸市・佐久市以外の地域(実家や旅行先など)を調べたいときは、ここから探すと早い。

この2つを覚えておけば、全国どこの住所でもとりあえず調べられる。ここから先は、小諸市・佐久市それぞれの公式ハザードマップを具体的に見ていく。

小諸市のハザードマップ|洪水・土砂災害・浅間山の噴火・地震

小諸市は「小諸市ハザードマップ」のページに、災害別のマップをまとめて公開している。

災害の種類わかること備考
洪水千曲川・中沢川など中小河川が氾濫したときの浸水想定区域(想定最大規模降雨=1,000年に1度規模)令和5年3月作成。県公表の想定最大規模浸水想定区域図(令和2・4年)を反映
土砂災害崖崩れ・土石流・地すべりの警戒区域土砂災害警戒区域のページでも確認可
浅間山の噴火融雪型火山泥流(雪解け水と火山灰・岩石が混ざって高速で流れ下る現象)の流下想定範囲、噴火警戒レベル「浅間山火山防災マップ」で確認
ため池決壊決壊時の浸水想定範囲市内のため池ごとにPDFで公開
地震震度・液状化(地盤が水分を含んで軟弱になる現象)・建物被害の想定市独自の単独マップは作成なし。国交省ハザードマップポータル(小諸市の地震ハザードマップ)で確認できる

とくに小諸市ならではなのが、浅間山の噴火に関する情報。噴火警戒レベルは、火山活動の状況に応じて「警戒が必要な範囲」と「とるべき防災対応」を5段階に区分したもので、気象庁が発表する。「浅間山火山防災マップ」には、小~中規模噴火(無雪期・積雪期別)と大規模噴火、それぞれのハザードマップが用意されている。小諸市・佐久市・軽井沢町・御代田町・長野原町・嬬恋村の周辺6市町村と長野県・群馬県が「浅間山火山防災協議会」を組織し、広域で避難計画を整備している火山でもある。

指定緊急避難場所・指定避難所も、ハザードマップと同じページからPDFで確認できる(この2つの違いは後述)。

小諸市の問い合わせ先
総務部危機管理課:0267-22-1700(FAX:0267-23-8766)
〒384-8501 長野県小諸市相生町3丁目3番3号

佐久市のハザードマップ|洪水・土砂災害・浅間山の噴火・地震

佐久市には2種類のマップがある。ひとつは避難所や警戒区域を地区ごとにまとめた「佐久市防災マップ」(浅間・野沢・中込・東・臼田・浅科・望月の7地区別。地区別の各種防災マップ一覧)。もうひとつが、河川ごとにより詳しい浸水想定を示す「河川洪水ハザードマップ」。

災害の種類わかること備考
洪水(河川別・詳細)市内一級河川29河川(千曲川・滑津川流域・鹿曲川流域・湯川など)の浸水想定区域(想定最大規模降雨=1,000年に1度規模)河川洪水ハザードマップ。令和2年9月の千曲川を皮切りに、令和4年9月の湯川・濁川まで順次作成し、29河川すべて完了
洪水・避難所(地区別の防災マップ)避難所、土砂災害警戒区域、浸水想定区域(計画規模降雨=100年に1度規模)佐久市防災マップ。河川別マップより古い基準の図も含むため、最新の浸水想定は河川洪水ハザードマップと併せて確認するのがおすすめ
土砂災害土砂災害警戒区域(イエローゾーン)・特別警戒区域(レッドゾーン)望月など山間部に近い地区は要チェック
浅間山の噴火融雪型火山泥流の流下想定範囲、噴火警戒レベル「浅間山火山防災マップ(佐久市)」で確認
地震震度・液状化(地盤が水分を含んで軟弱になる現象)の想定市独自の単独マップは作成なし。国交省ハザードマップポータル(佐久市の地震ハザードマップ)で確認できる

洪水ハザードマップは河川ごとに完成時期が違い、令和2年9月の千曲川を皮切りに、令和4年9月の湯川・濁川まで段階的に作られてきた。対象地区には順次配布され、YouTube佐久市チャンネルでも解説動画が公開されている。小諸市・佐久市とも、河川ごとの詳しい洪水ハザードマップは「想定最大規模(1,000年に1度)」という同じ基準をベースにしているので、両市を比べながら見ても混乱しにくい。

佐久市の問い合わせ先
総務部危機管理課:0267-62-3008(危機管理係)/0267-64-4119(消防団係)
FAX:0267-63-1680(危機管理係)/0267-64-4120(消防団係)
〒385-8501 長野県佐久市中込3056番地

Q. 「重ねるハザードマップ」と市の公式ハザードマップ、どっちを見ればいい?

両方使うのがおすすめだけど、役割が少し違う。

  • 重ねるハザードマップ:住所を入れてすぐに大まかな洪水・土砂災害リスクを確認できる、いわば「速報版」
  • 市の公式ハザードマップ:浸水が続く時間(浸水継続時間)や、家が壊れるほど激しく浸水する可能性がある区域(家屋倒壊等氾濫想定区域)、指定緊急避難場所まで載っている「詳細版」

先に重ねるハザードマップでざっくり確認して、気になったら市の公式ハザードマップで詳しく見る、という順番がラク。

  • 重ねるハザードマップで、自宅の住所の洪水・土砂災害リスクをまず確認する
  • 市の公式ハザードマップ(PDF)で、指定緊急避難場所・避難所を確認する
  • 浅間山の噴火が気になる場合は「浅間山火山防災マップ」も見ておく
  • スクリーンショットを撮る、またはPDFを印刷して、家族が見える場所に置いておく

避難場所は「緊急避難場所」と「避難所」、実は違うものだった

ハザードマップには「指定緊急避難場所」と「指定避難所」の両方が載っているけど、この2つは役割が違う。

  • 指定緊急避難場所:災害が起きた・起きそうなときに、まず命を守るために一時的に逃げ込む場所(近くの高台や広場、頑丈な建物など)
  • 指定避難所:自宅で生活できなくなった人が、しばらくの間、寝泊まりしながら生活する場所(体育館や公民館など)

同じ場所が両方を兼ねていることも多いけど、災害の種類によっては「緊急避難場所には指定されているけど、避難所ではない」という場所もある。個別の施設名は引っ越しや統廃合で変わることもあるため、この記事には書ききれない。小諸市・佐久市とも、この2つの場所は各市のハザードマップ(PDF)に一覧で載っているので、自宅から一番近い場所がどちらに当たるか、事前にチェックしておくと安心。

まとめ|見て終わりにせず、家族で話しておきたいこと

ハザードマップは「見た」だけでは意味が薄い。うちでは、子どもたちと「大雨のときはどこに逃げるか」を一度話しておくようにしている。

  • 自宅の洪水リスク(重ねるハザードマップ)を確認した
  • 自宅が土砂災害警戒区域かどうか確認した
  • 浅間山の噴火警戒レベルの仕組みを知っている
  • 指定緊急避難場所・指定避難所を確認した(違いも理解した)
  • 家族と「何かあったらどこに逃げるか」を話した

調査日:2026年9月9日

※本記事の情報は執筆時点(2026年9月)のものです。ハザードマップの内容は随時更新されるため、最新情報は必ず小諸市・佐久市それぞれの公式サイトでご確認ください。

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